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2012-02-26

安全に出来ることが前提ではない対外貿易

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 さて、「清盛」。
 今回宋銭の話だと思ってすげえ楽しみにしていたのだが、そんなに深くつっこまなくて、ちょっと残念なのじゃよ。
 仕方ないので日宋貿易の自由化如何について、ちょっと書いてみたい。
 日中間の貿易は、かつては朝貢貿易が基本であった。これは義務教育でもやるほど有名な話。
 もっと簡単に言うと、日中双方の政府がオーケーを出した場合のみ貿易が可能だった、と言えよう。
 なんでそんなことをするかと言うと、考え得る理由は、二つ。
 一つは、双方が輸出品に制限をかけたいこと。特に日本は貴金属の流出が激しく、これが江戸幕府の対中貿易を制限する方針に収束するのは有名。ただし、劇中の時期はむしろ日本は宋銭をはじめとする輸入品を大歓迎しており、宋としてもその後平氏政権を信頼し、貿易が活性化したように、リスクは大きくはなかったのじゃよ。
 もう一つは、安全性の問題。時化等の自然災害というより海賊による略奪。こればかりはどうにもならず、明代の倭寇まで尾を引く。
 なんでそんな海賊行為が行われるかと言うと、互いの輸出品が貴重で、しかも自由に手に入らないから。しかも奪って売れば儲かるから。よって、非公式の民間の貿易は、自衛のためにも武装した集団、すなわち海賊によるところが大きくなる。これが倭寇の多くを占めていた。
 明代の倭寇対策は、当初は武力による鎮圧であった。しかしこれがなかなかうまくいかず、貿易の自由化を進めたところ倭寇が減った。密貿易する必要がなくなっただけのことである。とは言え、略奪を目的とした海賊は依然として多く、民間商船には護衛が必要であったろう。
 ここで話は宋に戻る、とは言っても問題の本質はほぼ同じで、貿易を自由化した場合、自国の商人が略奪されるるのをどのように保護すれば良いか、が困りものだったのじゃよ。
 かくして、繰り返しとなるが、西日本に拠点をおき海上の治安維持に努力した軍事政権である平氏を宋が信頼するのも、無理からぬ話であろう。
 安全を前提とした対外貿易が、いかに進歩したものか、良く理解できるというものである。
 あと、春香が「海賊」っぽいことするなら是非ポロリのキャラソンを歌って欲しいのじゃよ。
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