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2012-08-27

有職故実と武家社会。

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 さて、「清盛」である。
 今回は、武力と財力にものを言わせた平家に対して、摂関家が文化面からいびろうとする話であった。
 平家は公家化したと言われるが、実際に貴族社会に溶け込むことが出来たのは重盛、宗盛、そして時忠くらいだったらしい。重衡とかは後宮の人気者だったけど平安貴族としてどうかと言うと、やはりなりきれてはいなかったように思う。
 んで、ドラマでは舞や歌に焦点があてられていたが、ここでは冒頭に少しだけ出て来た有職故実について考えてみたい。
 舞や歌のたしなみが平安貴族の社交において重要であることはよく知られている。これに対して有職故実は、より実務的な知識のことなのじゃよ。すげえ乱暴に言うと前例や慣習みたいなもので、これを知らないと、現代でいうところの「書式が違う」みたいな形式面から事務を阻害されてしまう感じ。
 平家でこれを一番得意としていたのが、実務官僚である弁官を務めていた時忠であったと記憶している。
 そんなわけで、この時期の平家は個々の得手不得手はあれども、全て合わせれば「オールマイティ」だったと言えるだろう。見ようによっては、武士としても公家としても異常であろう。
 清盛は朝廷の権威に基づいた、言うなれば摂関家のアッパーバージョンとなることを望んでいたように思う。体制内改革みたいなものだ。
 これに対して、京を追われた頼朝はもちろん、京で育てられた義経も、地方でも出来る舞や歌はともかく中央の官僚の「スキル」である有職故実を教えられなかったため、源氏は公家社会に入り込むことが難しくなった気がする。結果、体制内改革ではなく、守護・地頭制度による軍事力にものを言わせた上からのしめつけに頼らざるをえなくなったのではなかろうか。ちなみに有職故実が地をうに広まるのは応仁の乱後、中央の貴族が地方に逃れたためによるものらしい。
 その後の武家社会を考えても、当たり前のことながら、この時代は日本史の大きなターニングポイントだと思う。
 あと、春香さんもある意味「オールマイティ」ですな。
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