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2013-01-14

これも「ならぬもの」の一つか。

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 さて、『八重の桜』第二回。
 八重が砲術を教わるにあたり、思わず「その技術はちゃんと役に立ったよ。ほんとなら、役に立たなければよかったんだけどね」とか思ってたらうるうるしてきたらしい。
 んで、こういったドラマのストーリーに関する感想はもっとちゃんと映像芸術をやってる方とかがしてらっしゃるだろうから、拙ブログではもっと細かい点を史実厨的につついてみようと思う。
 勝が、西洋の技術と東洋の道徳で日本を強くする、みたいなことを言っていた。
 果たして東洋のモラルのままで日本を強くすることは出来たのだろうか?
 たとえば官吏登用制度の問題がある。この時期、すでに西洋では高等文官試験制度が完備されており、能力主義が台頭しつつあった。この時代の東洋のモラルがこれをゆるすだろうか。
 高等文官試験制度は官僚の育成に寄与した。すなわち近代的な中央集権国民国家の基盤の一つと言える。東洋のモラルは、中国でこそ科挙制度によって能力主義が認められていたが、それ以外では当時だと年功序列を自由師する傾向が強かったのではなかろうか。
 断言は難しいが、真に近代化するには、やはりモラルもまたそれに合ったものにしなければいかんのではなかろうか。
 和魂洋才、という考え方には日本人としてのプライドを感じる。しかし一方で、どうしても、「西洋が優れているのは解るけど、きっと何がしか、日本人のが優れているものもあるばずだ!」という切ない願望が多く含まれているような気がする。
 どれだけ西洋型の近代国家を目指そうとも、日本人には日本人なりのいいところが必ずあるはずだ、という望み。これを捨てるのも、当時の人にとっては「ならぬもの」だったのだろう。
 一応付記しておくが、わしは日本を、決して劣った国とは思っていない。むしろ大政奉還からわずかあれだけの時間で、不完全ながらも近代的な中央集権国民国家に仕立て上げたことには感動を覚える。佐幕派なのにw
 最後に、こうした和魂洋才的な考え方を勝が持っていたのか、という疑問にも触れておきたい。
 あくまで個人的な感想だけど、多分、持っていなかったと思う。そしてもっとニヒリスティックだったと思う。「どいつもこいつも心根からしてダメだな。日本はなるようにしかならねえよ」みたいな。近代化の必要は感じていても実行するのは奇跡だろう、と。特に幕政に深く関わるようになってからは、そう思ったんじゃなかろうか。
 それにしても、りっちゃんは勝にドンピシャだのう。
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