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2010-02-24

たまにはこう言う妄想の吐き出し方をしないと体に悪い気がする。

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 大国間の緩衝地帯に住まう地侍が、自領の安堵のために結果として傭兵団のような存在となってしまうことがある。
 膨大な森林を有するエルフ族のショージア家とその一門衆によって組織された騎士団、通称「森の熊」騎士団も、そうした傭兵団的武装組織の一つである。
 ハールオ家領は、ジューン公国とチョサック教皇領の間に存在していた。両大国はハールオ家の武力と、何よりもその森林資源を獲得しようと、常に恐喝と懐柔を行っていた。これらに対してショージア家は従属と離反を繰り返した。
 ショージア家では、代々の当主が旗印を自ら描く。本来旗印はその家を示すものであり微細なデザインの変更も軍制上重要であったが、ショージア家は「丸に熊」と言う基本を守れば好きなように描いて良いことになっている。事によっては一代の内に十回以上の離反を行ったことから、旗印が度々偏向されるのも、こうした度重なる従属先の変更と関係した風習ではないかと言われる。
 16世紀に入り、ショージア家は名主、ハールオー・ショージアを担ぐこととなった。ハールオーはショージア領の南方の分家の出で、しかも女性であったが、果断(短慮とも言われる)で武勇の誉れ高く、戦場では常に戦陣を務めた。彼女の軍才は高く評価されているが、戦術的には優れたものとは言い難く、力任せの突撃を好んだ。それでも数多くの戦いに勝利していることは大変興味深い。士気こそが戦機を左右する当時の戦争においては、こうした英雄的な戦い方が一面有効であったと言えよう。
 また、ハールオーは外交面でも才能を発揮している。ジューン公国とチョサック教皇領が一時的な休戦に臨み、ショージア家をその席上に招いた時のことである。
 両国の代表が名乗った後、ハールオーの番となった。地侍に過ぎない彼女は一段下がるべきところを逆にずいと進み出て、「南のハールオーでございます」と高らかに直答したとされる。これを見た両国の代表は思わず「なんでやねん!」と声を合わせてつっこんでしまったと言う。
 両国は休戦に合わせて、どちらにとっても邪魔な存在であったショージア家を弱体化させることを目論んでいた。しかしハールオーは強気の姿勢でそれを許さず、逆に緩衝地帯における平和を担う有力な第三者としての地位を説き、自治権の拡大に成功した。
 これを機に、三者の対立は武力を伴ったものから外交交渉へとその重心を移した。その後、ハールオーは教皇庁から守護聖人の一人として認められた。
 また、彼女にまつわるエピソードとして、ハールオー直筆の旗印をめぐる一件が名高い。ハールオーは絵が苦手で、その旗印は巧いものとは言い難い。これを見た家宰が代筆を勧めたが、彼女は「これだけ個性的であれば間違えることはあるまい。誰がどこにいるか、一目瞭然であることこそ旗印第一の役割」と言い放ったとされる。


 ああ、とても楽しかったのじゃよ。
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