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2010-07-03

三度ラノベについて。

01_僕らの84


 タイトルからして「またそう言う話かよ」と思われそうだが、これはブログであり、お気に召されないようであれば飛ばして頂けるので、遠慮なく書こうと思う。
 最近のラノベはどれもニヒリストな平凡主人公がエキセントリックなギャル(たち)に振り回されるのが余りにも定番化している、と言うのがこれまでのテーマである。
 そこでふと思った。過去のラノベはどうだったのか。
 思い返すに、主人公やヒロインのキャラクター造形が定型化しているという点は見当たらない。
 しかし一方で、あるジャンルに比重が傾注していたのではないかと感じた。
 どのジャンルかと言うと狭義のファンタジー、即ち剣と魔法の世界である。以降、特に注記しないかぎりファンタジーとはこのことを差すものとする。
 いわゆるTRPG全盛期に中っていたためか、あの時期のラノベの多くがファンタジーではなかったろうか。
 その一つの最終形が「スレイヤーズ」だったのだろう。「スレイヤーズ」が従来のファンタジーと決定的に違っていたのは主人公の人格が破綻していた点できなかろうか。そして今にして思うと、エキセントリックなギャルが自由奔放(まさにフリーダム)に暴れ回るスタイルは、今日の変人ギャル人気のさきがけでもあった気がする。それ以前のファンタジーやラノベのギャルと言うと、わりと常識人が多かった気がする。それこそディードを筆頭に。
 まさに「スレイヤーズ」は、主人公が破天荒に「暴れちゃうぞ」なところが新しく、また後世に影響を与えるものであったと考える。
 では、この系譜がそのまま今日のラノベを形作っているかと言うと、そうとは言い切れないと思う。「スレイヤーズ」が今日のラノベを生むには、あかほりさとると言う片親が必要だったのではなかろうか。
 90年代オタクであれば一度は経験したであろうあかほりラノベ。下半分がそのままメモ帳になると言われたあかほりラノベ。効果音一つごとに一行空けるあかほりラノベ。しかしそれでも、エンタテナーとしては間違いなく一流の人物であった。
 そしてあかほりの作品に欠かせないのが、様々なバリエーションのギャルたちである。これは絶対に「うる星」の影響だと信じてやまないわしである。
 神坂一とあかほりさとる、エキセントリックなギャルとハーレム願望が融合した結果、今日のラノベが誕生したのではなかろうか。
 要は売れるスタイル同士がくっつきあって更に売れるようになり、確実に利益を上げられるパターンが完成したと言うことだろう。それに乗っかって商売をしようとする出版社の考えは大変よく理解出来る。
 ・・・・・・。
 さて。
 ここまで書いてしまうと、じゃあお前はラノベが嫌いなのかと言われそうだが、そんなことはない。
 紙幅もあと僅かだが、わしがラノベが好きな証拠として、次の一作について紹介したい。
 川北稔『パンツァーポリス1935』、通称「旧伯林」である。
 これは最高やで。思わずえせ関西弁を使ってしまうぐらい面白い。
 川北稔と言えば都市シリーズだが、わしはこれが一番好きである。
 都市シリーズは話を重ねるごとに格ゲー的な雰囲気が強くなっており、わしの趣味の方向からは離れてしまったように感じる。併せて挿絵がそれっぽくなっていくのにげんなりしたものだ。これはあくまでわし個人の好みの話であり、作品の完成度を云々しているわけではない。
 んで、「旧伯林」の何が良いかと言うと、でかい戦争が始まるきな臭い世界が舞台なのに、政治史的な部分にはなるべく触れず、それをテーマと絡めたBGMにしつつミクロな話を丁寧に描いているのが良い。たった今見た『紅の豚』に通じるものがあると思う。
 とにかく物語の密度が濃くて、ジェットコースターに乗ったようにズバーッ、と読み通してしまう。
 なかなか古本に出ることもないので、見つけたら即座にレジへ持って行くことを強くお薦めする。
 ・・・・・・。
 こんな古い作品しか挙げていないと、結局「昔は良かったね」族だと思われそうなのだが、正直、最近のラノベはどれもシリーズが長すぎて今更読み始められないのが本音である。
 どなたか、単発で面白いものを御存知でしたら、是非御教示下さいまし。
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theme : ヲタク人日記
genre : アニメ・コミック

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