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2010-08-02

我儘な願いだか、言い切って欲しくなかった。

03_ぶつかって10


 毎度『龍馬伝』の感想。
 今週は一点だけ、ツッコミと言うより我儘な嘆息を。
 桂から、どうしてそこまでする、何の得が有る、と問い詰められた竜馬。
 答えて曰く、日本のため。
 ・・・・・・。
 繰り返し書いてきたことだが、わしは、本作は「大河」の傑作だと思っていて、その最大の理由は、従来の如く「愛」だの「義」だのと言った形而上的な綺麗事で主人公の行動正当化しようとせず、近代的な中央集権国民国家として主権を保つことの困難と重要性をそれに替えているからである。
 んで、ここからが我儘なのだが、それはやっぱり竜馬の活動の上では第二義であり、第一義は何よりも自身の経済的成功だったと考えるのが自然であり、そうして欲しかったのである。
 脱藩者で船に乗るぐらいしか出来なかった浪人の頭目が金儲けしようと考え、なるべく多く利益を得ようとしたら、自然と国内交易路の確保(薩長間交易)と統制対外貿易の自由化(幕権弱化)を目指さざるをえなくなった。それで良いではないか。
 しかし、これで良いのは一部の史実厨のみであり、そうすることでドラマとして面白いかどうかと言うと疑問である。だから、これはわしの我儘である。
 とは言え、せめて一言、「あとな、わしが好きなよう生きて、日本を好きなように変えるには、銭がいるがじゃ」と、自身の経済的欲求を付け加えて欲しかった。そうでなければ、第三部で、竜馬自身が夢や理屈だけではどうにもならないことを悟ったことの意味が無い。
 あそこまで、完全に、「滅私奉公」の精神を表に出して言い切って欲しくなかった。
 本作では、従来のステレオタイプな竜馬像ではなく、可能な限り現実に近いものを描き出そうとしているらしい。ならば、どうか、このまま安っぽい愛国主義ドラマになりませんように。そうなればなるほど、第二部で見事に描かれていたナショナリズムの「正」の力が虚しく映る。
 最後の「紀行」で竜馬の軍需物資貿易の話が出て来たので、銭の話がきちんとクローズアップされることを切に願う次第である。
「プロデューサーも、お酒はちびちびと、ですよ!」
 わしの場合は下戸だからね。
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