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2010-09-02

わしだけならわしだけであって欲しいのじゃよ。

03_ぶつかって67


 遅まきながら『龍馬伝』感想。
 ・・・・・・。
 今、拙ブログで一番カウンターの回りが良いと思わしきネタがこの感想なのですが、今回はちょっと色々と勘弁ならなかったので、ファン方におかれましては御気分を害されねば良いが、と存じます。
 では、いきます。
 今回は二点。
 第一に、冒頭の近藤邸のシーン。
 あそこは竜馬が謝罪せにゃいかんだろう。
 自分とその仲間が銭金のことを軽んじたために、現実主義者の彼と軋轢が生じ、結果こうなった、と謝罪すべきだろう。
 何が志を成し遂げるだ。何が日本を守るだ。てめえ何にも理解してねえじゃねえか。バカヤロウ。
 脚本も脚本だ。前回の事件は、彼の向学心を許さない現体制への怒りを喚起するエピソードとして片づけるつもりか。幕末の「英雄」である主人公は自分の過ちを素直に認めて謝罪してはいけないのか。銭金に絡んだことで真剣に悩んじゃいけないのか。それともお前らは謝罪したことも銭金で苦しんだこともないのか。この手合のシーンを入れると視聴率が下がると言うなら、下がっていいじゃねえか。ウソついて視聴者をけむに巻くよりよっぽど良いじゃねえか。視聴率が低くても良質な報道を行うのがNHKに期待されている姿勢だろう。受信料返せよ。
 第二に、竜馬が幕府を許さない理由について。
 お竜との会話の中で、幕府が外国の言いなりなので、これを倒さねばならない、と言った。
 これ、以前の「薩長が幕府に代わる」発言に続く取り返しのつかないミステイクである。
 第二部のテーマは、幕藩体制を近代的な中央集権制に組み換え、「日本」を最大単位とする国民国家を建設することの大切さと難しさ、であった。
 肝心なのは諸外国との対話に際し国内で議論がまとまっていないこと、だからこそ各藩個別に外国に介入される危険があることで、これを改善するための中央集権化が大事なのだ。その上で、藩ではなく日本の海軍力を建設するのが作中の勝の理想であった筈だ。
 幕府が外国の言いなりだからやばいのではない。外国に介入されるからやばいのであって、その意味ではイギリス資本のバックアップを受けている薩摩も長州もバツである。
 更に言えば、幕府が外国の言いなりではなかったことは確かである。ドラマの中でも、幕府の貿易統制令がイギリスの対薩摩貿易を圧迫したエピソードが語られていたではないか。だからこそ、薩摩が生き残る道は幕府を倒すしかない、と言う話になったんじゃないか。
 よって、今回のあのセリフは完全に以前のストーリーと矛盾している。
 竜馬の行動や倒幕派の理論武装について、どうにかしてドラマのテーマと一致させて「無私の正義の味方」として描こうとするから、歪みが生じているように見える。
 この点について、一度、監督や脚本に聞いてみたい。この歪みは、最初からこうする予定で、本当にやりたいと思っていたストーリーの結果ですか。それとも、第二部冒頭で垣間見せた「怖い竜馬」のようなリアルでアグレッシブな話から何らかの理由で路線変更した結果ですか。
 余りにも第二部までの出来と第三部の出来が違い過ぎる。
 一番考えられるのは視聴率の低下や郷土からのクレームで書き換えたケースだが、だとしたら、やっぱりそれはNHKじゃないよな。そんなことのためにテーマに関わるようなセリフを二回もトチるようじゃ、やっぱりダメだと思うんだ。
 わしの好みの作品にしてくれ、と言ってるつもりはない。結果としてそうなっているがそこが問題なのではない。
 あんまり視聴者をバカにするな、テーマをないがしろにするな、と言いたいのである。
 と、このように思っているのがわしだけなら、それはそれでありがたいことなのじゃよ。愛する『龍馬伝』は歪んでいない、ということになるのだからね。
「僕もプロデューサーのお役に立ちたいです!!」
 あそこまで献身的なお竜と言うのも、なんだか違う気がするよね。確かスミス&ウェッソンをねだって、竜馬がそれをグラバーだったかジャーディン&マセソンだったかに「もう一丁くれ」と頼んで断られるエピソードが有ったと思うが、そんな感じのバカップルだと好みではありますな。
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